スカイマーク債権者、超強気な説明会の全容 「話さずとも、従業員の魂の叫びが聞こえる」
スカイマークの再生は、米デルタ航空とANAホールディングスという日米の巨大エアラインが対立する構図になった。デルタをスポンサー候補として招いたのは、最大債権者である米航空機リース会社、イントレピッド・アビエーション。「ANAの計画はベストではない。独立した第三極としてスカイマークを維持・発展させる」と主張し、自ら再生計画を提案した。
だが、スカイマークの井手隆司会長が「そもそも、ANAの支援をもらうべきと意見したのはイントレピッド」と自社による債権者向け説明会で指摘したように、関係者の間ではイントレピッドの真意は不透明に映っている。不信を払拭し、小口債権者からも支持を集められるか。イントレピッドが7月15日に東京都内で開いた債権者向け説明会は、フランクリン・プレイCEOのあいさつで始まった。
東洋経済は債権者への取材をもとに、そのやり取りを再現した。1時間20分にわたった説明会の全容は以下のとおりだ。
「ANAの参画はベストではない」
プレイCEO:イントレピッドはスカイマークに7機のエアバスA330型機をリースしていたが、このリース契約は民事再生手続きの中で解除された。これによりイントレピッド、そしてほかの債権者にも莫大な損害が発生した。
当社は債権者の皆様やスカイマーク自身と従業員、利用者を含むすべての利害者にとって最善の方法で再生が行われるべきだと考えている。しかしANA(をスポンサーとするスカイマーク側)の計画は、これらの利害関係者にとってベストではない。
そして、この計画のままでは、債権額の過半数を有する債権者の同意を得られず、スカイマークが清算されてしまうおそれがある。スカイマークが清算を回避し、再生を果たすために、最大債権者として再生計画の代案を提出しなければならないと考えた。
続いてマイクを握ったのは、イントレピッドの代理人である上田裕康弁護士。36分にわたって、計画の説明と賛同の呼びかけが続いた。
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