「ロジシン」や「クリシン」は、もう古い! みんなをハッピーにする第3の思考法とは

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これからのビジネスは、新しい価値を生み出すことが求められます。女性の得意なマジシンの出番です。ちょっとわくわくしますね。それでは、マジカルシンキングの使い方について具体的にご説明しましょう。

マジカルシンキングのお作法とは?

マジカルシンキングは、新しい商品、サービス、アイデアを考えるときに効果的な思考法です。ロジシンやクリシンとはちょっと違った、3つのお作法を使います。

①組み合わせる

「組み合わせ」はマジカルシンキングの第一お作法です。米広告業界の重鎮ともいわれるジェームズ・W・ヤングは、その名著『アイデアの作り方』の中でこう語っています。

「アイデアとは既存の要素の組合せ以外のなにものでもない」

アイデアとはゼロから1を生み出すのではなく、今あるものの組み合わせである、と。誰かと誰かを紹介したり、新しいコーディネートを試したりする。女性が得意な「組み合わせ」が、新しいアイデアを生み出す基本のお作法なのです。

②体験にこだわる

商品やサービスを企画する際に、「それって何に使うの?どう使うの?」と利用する人の体験を妄想するお作法です。そもそものコンセプトを見直しやすくなり、工夫するポイントが見つけやすくなります。実際に使われている様子をイメージして絵を描いてみると、新しいアイデアが出しやすくなります。

また「原体験」を重視することもこのお作法のポイントです。スペックや外観から考えるとアイデアは生まれにくいもの。自分がそれに興味を持ったきっかけや感動、つまり原体験を再現することを考えてみると、アイデアが生まれてきます。

体験にこだわったマジシンの例として、ボクがかていきょうしをしたあるピアノ講師の女性のエピソードをご紹介します。彼女は、自らの活動の方向性について悩んでいました。

そんな中で、ピアノを自由に弾き始めた頃は楽しかったのに、厳しいレッスンでピアノが好きじゃなくなったときがあったという話をしてくれました。

そこでボクは、彼女に「楽しかった原体験を再現しましょう!」とアドバイスして、白紙の楽譜を配って生徒と一緒に自由に作曲するピアノ教室を開くことを提案したのです。これによって「音楽の楽しさを伝えたい」という彼女の活動の方向性にヒントを与えることができました。

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