看護師は人の体や命にかかわるタフな仕事だが、それだけに専門性は高く、給与面でも恵まれている。いま、子育てをしながら看護師を目指す30~40代の女性が少なくないという。看護専門学校を訪ねてみた。
元会社員の30代学生は2児のママ
「勉強はむちゃくちゃ大変だし、病院での実習も厳しい。でもそれだけ頑張りがいもあるし、毎日がとても充実しています。この道を選んで正解でした」
都立広尾看護専門学校2年の新井彩さん(34)は3歳と7歳の2人の娘を持つ「ママ学生」。再来春の看護師国家試験合格を目指して奮闘中だ。
授業は8時50分から16時35分まで。病院での実習に加え、レポートなどの課題も多い。子どもが寝た後も毎日2時間は机に向かい、睡眠時間が2~3時間ということもあるというが「人間の体のことがわかるのはおもしろい」と話す。
大学で英文学を専攻、卒業後は繊維系の専門商社で働いていたという新井さん。第1子の出産後は仕事に復帰したが、「子どもが小さいうちからフルタイムで働くのは厳しい」と正社員からパート勤務になって働いていた。
その後、第2子を妊娠。ところが、パート勤務だったことから産育休を取得することができず、やむなく退社する。それから2年は子育てに専念していたが、長女の小学校入学を前に働きたいと思うようになった。「何か資格がほしい」。頭にまず浮かんだのが看護師だったという。
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