コンテナ船、欧州航路が最安値に沈んだ理由

バラ積み船が底入れの一方、展望は厳しい

競争力で劣る日本の海運企業は、海外大手からの価格攻勢に耐えられるか

海運業界の市況低迷が深刻化している。鉄鉱石や原料炭、穀物を運ぶバラ積み船市況は、ようやく底入れしつつあるものの、今度はコンテナ船市況が底割れしているのだ。

コンテナは規格化された直方体の箱で、貨物を入れて運ぶ。陸海空と複数の輸送工程を、同じ荷姿で届けられる点が強みで、コンテナ船はそれを運ぶ定期専用船だ。荷動きは主に米国や欧州の景気に左右される。家具や衣料、電気機器、自動車部品などが、生産拠点であるアジアから欧米へと運ばれるためだ。

約6年ぶりに最安値を更新

“危機的”と指摘されているのはアジア発欧州向け航路である。一時はコンテナ1個(1TEU)当たり約200ドルと、今の運賃算定方式を始めた2009年10月以来の最安値を更新。前年の水準を8割下回る。

ユーロ圏で在庫が積み上がり、ロシア向けの荷動きが鈍ったうえ、大型船の竣工が重なったことが響いた。既存船の代替が大半ながら、船腹供給量が増えた結果、採算ラインの1400~1500ドルを大きく割り込んでいる。

欧州向けコンテナ船の平均輸送能力は、1万1500TEU。一方の柱であるアジア発北米向けの平均7000TEUより大型化している。北米航路はパナマ運河を通るため船の大きさが限られるのに対し、欧州航路は大型船を導入しやすい。大型化すれば、ほぼ同数の乗組員で運航できるため、コストを圧縮できる。ただ、各社が一斉に大型船を導入したことで、稼働率を引き上げるための集荷競争が激化している。

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