サントリー新浪社長、「ビームのボスは僕だ」

蒸留酒ビーム社買収から1年、まだ道なかば

ビーム社については「サントリーと比べて収益率が高く、学ぶところがたくさんある」と話す新浪社長(撮影:尾形文繁)
1兆6000億円の巨額で米ビーム社(現ビームサントリー)を買収し、スピリッツ(蒸留酒)メーカー世界3位に躍り出たサントリーホールディングス(HD)。その統合作業を任されているのが、コンビニ大手ローソン社長を12年間務め、創業家以外で初めて社長に抜擢された新浪剛史氏だ。現状と今後の戦略を尋ねた。

 

――ビーム社を買収して1年が経った。

われわれは買収後の統合作業が得意であるとはいえない。HDとして、ビームサントリーの収益性をもっと上げる必要がある。きちんと結果を出していないのに次から次へと会社を買っても失敗する。これまでの買収で膨らんだ借入金の状況からしても、当面大きな買い物はできない。

早期に借金を返済し、成長資金を捻出するために、投資は中核事業を中心に行う。飲料とスピリッツが2本柱で、その次にビールとワインと健康食品がある。それ以外は非中核事業。ここにはいっさいおカネを使う気はない。場合によっては売却する。外食は消費者の動向がわかる利点もあるが、その役割を果たせていなければ、選択と集中から漏れる可能性もある。

ボスは僕、それは明確にする

――ビームサントリーのマット・シャトックCEO(最高経営責任者)とは、どう役割分担しているのか。

ビーム社の買収会見にのぞむ佐治信忠社長(当時・左)とマット・シャトックCEO。佐治氏は後日、新浪氏を次期社長としてローソンから抜擢した(2014年5月撮影:鈴木紳平)

営業面は任せているが、戦略面やおカネを要するものは議論をしてくれと言っている。誰がボスかは明確にしないといけない。ボスは僕で、これについてはこの1年ではっきりしたと思う。「僕の言うことが聞けないなら、ビームサントリーの株を売るから買え」と言ったこともある。

ただ、上から目線で話すだけではだめで、HDとしてできることはする。彼の目標はやはり(スピリッツ首位の)英ディアジオを抜いて世界一になること。われわれとしても、てっぺんを目指せるのは飲料とスピリッツだと思っており、最重要市場の米国でさらに伸ばしたい。

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