サッポロ社長「あわよくば1位になりたい」

業界4位から巻き返すチャンスはあるか

議論されている酒税法改正について「チャンスかもしれない」と語った尾賀真城社長(撮影:梅谷秀司)
2014は2位のキリンがシェアを落とし、首位のアサヒ、3位サントリー、4位のサッポロがそれを分け合った。熾烈なシェア争いが続く中、業界では酒税法改正の行方も大きなテーマだ。サッポロビールの尾賀真城社長に聞いた。

 

──酒税法改正の議論についてどう見ているか。

われわれにしてみると、なぜこんなにビールの酒税(350ミリリットル缶で77円)が高いのかと。日本は消費量の多いビールから税金を取ろうという話。半分税金を飲んでいるようなもので、消費税が上乗せされているから二重課税もいいところ。それが少しでも減税されるならば大賛成。

ただその分、第3のビールの税率(同28円)を上げるという話もある。税率が同じ缶チューハイの酒税が据え置かれると、需要がそちらへ流れる可能性もある。価格差で缶チューハイが選ばれるなら看過できない。

──ビールが減税になれば、その販売比率が高いメーカーには追い風となるという見方もある。

販売量に占めるビールの構成比は(競合他社に比べて)高いほうだが、やってみないとわからない部分がある。ビールの構成比がいちばん高いアサヒは有利だとよくいわれる。だが、購買行動や各社のマーケティングがどう変化するかで、売れ行きも変わってくる。単純な話ではない。

酒税の返還請求はどうなる?

──昨年、国税当局からの情報提供要請を契機に、第3のビール「極ZERO」で116億円の酒税を追加納付した。だが今年、自主検証で第3のビールだと確認できたとして、返還請求している。

国税当局から製法の照会を受けたことをきっかけに、2014年6月に販売を終了した「極ZERO」。翌7月に発泡酒として再発売した

(国税当局から)まだ返答はない。時間がどの程度かかるのかも分からない。1年も、2年もかかることはないだろうい(インタビューは4月14日)。結果を待つしかない。

ーー返還が認められなかった場合、訴訟の可能性は

なんとも言えない。結果の内容を見て、弁護士と相談して対応を考える。(4月28日、国税当局が返還しない旨をサッポロに通知。これを受けた尾賀社長のコメントは以下)今後の対応は外部専門家の意見を仰ぎながら検討していきたい。

──コンビニとメーカーの共同企画商品が相次いでいる。「ヱビスビール」でそうしたものをセブン-イレブンから出すことは?

コンビニではつねに新しい商品を開発しており、今売れていても満足しない。ビール売り上げが厳しくても、昨年を超えることを目指している。そのためにはいろいろな商品を出していく必要がある。ヱビスだって何だって(共同企画商品は)できるとは思っているが、慎重に考えるべきところもある。

ただ、すぐに商品が変わるからやりません、ということではない。すごく大事なチャネルで影響力も大きい。当社としても取り組むべき相手だと思っているし、相手からもそう思われたい。だから、可能性があるかと言われればノーではない。

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