東芝の不適切会計、1000億円超に拡大見通し 臨時株主総会までに経営責任を明確化
[東京 4日 ロイター] - 東芝<6502.T>の不適切会計問題で、過去の営業利益の減額修正が1000億円超に拡大する可能性があることがわかった。関係者によると、すでに明らかになっているインフラ関係など約550億円の金額から増額する見通し。
東芝では、これまでに、スマートメーターや高速道路の自動料金収受システム(ETC)などインフラ関連の9案件で512億円、このほか、グループ585社の自主調査により、12案件36億円の不適切な会計処理がみつかった。
現在、弁護士らによる第三者委員会で調査しており、7月中旬に結果が出る予定。関係者によると、第三者委では、インフラ関連のほか、テレビの費用計上、半導体の在庫評価、パソコンの部品取引について集中的に調査しており、これまでに明らかになった550億円規模のほかにも、新たに判明した案件を加えると、1000億円を超える見通しになっているという。
第三者委員会は、委員の会計士を中心に金額の確定を急ぐとともに弁護士らの意見を踏まえて、不適切会計が発生した原因の究明や再発を防止する対策を指摘する。
東芝では、これを受けて過去5年間の決算を訂正する。田中久雄社長ら経営陣は、この結果を受けて、9月下旬の臨時株主総会までに経営責任を明確化し、新たな経営体制を策定する。
(村井令二 編集:田巻一彦)
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