列車で巡れる「おんせん県」大分ご当地鉄道事情 別府・由布院抱える沿線は観光列車のメッカ

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福岡から大分へのルートにはいくつかあるが、もっともシンプルなのは特急「ソニック」だろう。九州最大のターミナル・博多駅を発して小倉駅でスイッチバック、鹿児島本線から日豊本線へと移る。豊前海沿いを走って吉富―中津間で大分県へ。もうすぐお別れの一万円札、福澤諭吉の故郷でもある中津は県の玄関口だ。

特急ソニック
特急「ソニック」は博多―大分間を約2時間で結ぶ。1時間に2本走る九州を代表する特急列車だ(撮影:鼠入昌史)

その後、日豊本線をゆく「ソニック」は宇佐神宮で知られる宇佐市などを経て国東半島の付け根を横断。別府を経て県都のターミナル、大分駅へと向かう。博多―大分間、約2時間の旅である。

日豊本線は大分を縦断

なお、「ソニック」の旅はほとんどが大分駅で終わるが、日豊本線はまだまだ続く。大分駅で特急「にちりん」に乗り継いで、臼杵や津久見、佐伯を経て宗太郎峠で県境を越えて宮崎へ。1日にたった1往復の特急「にちりんシーガイア」は、大分県内を走破して博多―宮崎空港間を結ぶ、国内在来線最長距離の昼行特急列車である。

いずれにしても、海沿いを走って県内を横断する日豊本線は、まさしく大分の鉄道の核を成しているといっていい。日豊本線以外には、大分県には2つの非電化路線しか走っていない。

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