MS、GoogleにMeta、Amazon参戦も「生成AI」の勢力図 日常使いから企業向けまで各社ガチンコ対決

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マーク・ザッカーバーグ氏(写真:David Paul Morris/Bloomberg)

ChatGPTのリリースから1周年を間近に控えた11月17日、突如OpenAIの理事会によるサム・アルトマンCEOの解任劇において、終始彼と同社を背後から支えたのがサティア・ナデラCEO率いるマイクロソフトだ。お家騒動を経て、OpenAIとマイクロソフトの連携は一層強化され、今後生成AIを軸に大きく塗り替わっていくIT業界をリードしていくと見られている。

先行者が手を結んだ最強タッグ

OpenAI/マイクロソフト連合の最大の強みは先行者利益だ。確かにグーグルも生成AIの技術力では引けを取らないが、実際にChatGPTというヒット商品を世に送り出したのはOpenAIが最初だ。

また、そのベースとなるGPT-4などLLM(大規模言語モデル)を自社の検索エンジンや業務用ソフトなど、主力商品に導入する点ではマイクロソフトが先んじた。それらの過程で発生した数々の問題や齟齬も含め、同連合は生成AIの開発・商品化で豊富な経験を積んでいる。

ただし必ずしもすべてがうまくいっているわけではない。OpenAIと共同開発した(生成AIの一種)対話型の検索エンジン「Bing(ビング)」を投入したが、検索エンジン市場に占める同社シェアは3%程度と以前とほぼ同じだ。

グーグルも今後、検索エンジンに対話型AIを本格的に組み込んでくることを勘案すれば、マイクロソフトがこの分野のシェアを奪うことは容易ではなかろう。

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