上京者が驚く「JRの高密度」・東京ご当地鉄道事情 山手線を中心に長編成列車が高頻度で駆け巡る

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東京の鉄道の中心は、言うまでもなく山手線である。山手線の内側と外側で家賃相場がずいぶん違う、などと言われることもあり(本当かどうかはわかりません)、都心と郊外を隔てる結界のごとく扱われることもある。鉄道以前に、東京を象徴するものをいくつか挙げろと言われれば、きっと山手線は早い内に出てくるだろう。

山手線E235系
2015年に登場した山手線E235系もすっかりなじんでいる(撮影:鼠入昌史)

山手線が走っているのは、文字通り東京の中心である。正式な区間は品川―渋谷―池袋―田端間で……などという細かいことを言い出すと話がややこしくなるのでここでは触れない。重要なのは山手線がどこを走っているのか、だ。“中央停車場”たる東京駅を基準にすると、内回り(反時計回り)で秋葉原・上野・日暮里・巣鴨・池袋・高田馬場・新宿・渋谷・恵比寿・五反田・品川・新橋あたりが主なところだろうか。

私鉄は山手線から郊外へ延びる

2020年に高輪ゲートウェイ駅が加わって全部で30駅。1周の所要時間は1時間ほどだ。快速のような速達列車はなく、基本的に同じ電車が各駅停車でえんえんとぐるぐる回る。郊外に延びる私鉄路線などはほとんどこの山手線沿いの駅をターミナルにしており、反対に山手線内部は地下鉄が中心。どこを切り取っても東京の鉄道の中心は山手線である。

ほかのJR各線も、山手線を軸に考えれば話が早い。東側を山手線に並行して通っているのが京浜東北線だ。その名の通り、北は大宮、南は横浜から根岸線に直通して大船と、間に東京都心を挟んで埼玉県と神奈川県を結んでいる。山手線と並行する区間以外では、北に王子や赤羽、南に大森や蒲田などがある。

京浜東北線の電車
山手線と並ぶ首都圏の通勤電車・京浜東北線(撮影:鼠入昌史)
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