再反論!大塚家具、久美子社長が孤高の大演説 「パフォーマンスは残念、社員巻き込むな」
それは、前日に行われた父の”熱い”記者会見と異なり、娘の大塚久美子社長(47)はきわめて冷静に努めようとしていた。
2月26日午後2時。東京駅すぐ近くの三菱ビルで開催された、大塚家具の記者会見。一連の「お家騒動」後では、初めて公の場に久美子社長が登場した。実父の大塚勝久会長(71)は25日、役員や幹部社員をズラリ10人以上もそろえて登壇したが、この日は司会役を除けば、壇上には久美子氏一人である。会場には150人以上ものメディアが押しかけ満杯状態だった。
久美子氏は冒頭、本来なら今日は中期経営計画を発表する場であるが、「昨日突然、勝久会長が提出した株主提案のことで発表し、世間をお騒がせしたため」、中計の前に、勝久氏の発表した内容を全面否定してみせた。
「私的問題と会社のコンプライアンスは違う」
まず経営手法と実績について。久美子氏が社長に就いていた2009年から2014年半ばまでは、従来の会員制中心のビジネスモデルとは違う来店促進・接客が一定の成果を挙げてきた、と主張。自分が解任され、勝久氏が社長と会長を兼務した2014年7月から、旧来の路線に回帰したために業績が悪化、4年振りの営業赤字に転落したと述べた。
また久美子氏が、大塚家の資産管理会社「ききょう企画」で不当に財産を隠匿したため、勝久氏が久美子氏を提訴した件についても、「事実認識に誤りがある。私的な問題を上場会社のコンプライアンスの問題とするのは無理があり、驚きを禁じえない」とした。
最後に、勝久氏が会見で幹部社員を自分の周りにズラリと並ばせ、「これが会社の総意」とした点についても、「そうした演出で、社員を巻き込んでしまい、申し訳ない。社員は本来、社業の発展と企業価値の向上のために働くもの」と、批判してみせたのである。
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