書かれていない筆者の真意を汲み取る国語訓練法 体験を結び付けて、文章を頭の中で映像化する

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見えないものを頭の中でイメージする訓練が有効(写真:topic_kong/PIXTA)

たくさん読み聞かせをしてきたのに、子どもの国語の成績がイマイチ。読書が好きな子どもなのに、なぜか成績に結びつかない……。それはもしかしたら、「『ものの見方』が養われていないからかもしれない」と『国語の成績は観察力で必ず伸びる』の著者である久松由理氏は指摘する。自身の主宰する国語教室から一流難関校への合格者を輩出し続ける久松さんに、「見えないものを観る目」を養うポイントを聞いた。

国語のセンスを磨く方法

読書が国語力の向上に役立つことは、周知の事実です。でも、同じように読書をしても、国語力が伸びていく子と、そうでない子がいるのもまた事実。どうして、こんな差がついてしまうのか、考えてみたことはあるでしょうか。

「国語はセンスの科目だから、元のセンスが違うのでは?」と言う方が意外に多いのですが、じゃあ、「国語のセンス」って一体なんでしょう。

「センス」という言葉を辞書で引くと、「事物の微妙な感じをさとる心の働き」といったことが書かれています。ようするに文章にはっきりと書かれていない、目には見えない筆者の真意を汲み取る力だということ。いわゆる、行間を読む力、「見えないものを観る目」のことなんです。

そして、多くの方がなんとなくそう感じているとおり、まさに、その力の有無こそが、読書をして国語の成績が伸びる子と伸びない子の、決定的な違いです。

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