資産10億円築いた会社員がFIREしない3つの理由 「サラリーマン投資家」だからこそのメリット

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サラリーマン投資家だからこそ享受できる3つのメリットとは(写真:bee/PIXTA)
支給される年金額も頭打ちになり、将来に対する不安がつきない昨今。サラリーマンであっても、投資を始めようと考える人が増えています。
サラリーマンが続けやすい投資とはどのようなものか。不動産投資で大成功を収めたサラリーマン・荒木陽介氏による新著『3年で10億円を築いたサラリーマンが教える「お金を生む時間」のつくり方』より抜粋・再構成してお届けします。

「投資の時間」を確保しやすい

サラリーマンと不動産投資家の二足のわらじを履き続けるほうがFIRE(ファイア:Financial Independence, Retire Early:経済的自立と早期リタイア)よりも賢明な選択だ、と私は考えています。理由は3つあります。

まず、「サラリーマンだからこそ安定的に暮らせる」というのが1つめの理由です。

会社はルールや仕組みの固まりです。それがあるから、会社員は規則正しい生活が送れます。たとえば、土曜・日曜に休み、月曜になったら時間どおりに出勤して働くという一定のリズムがあります。個人で仕事をしていたらそうはいきません。収入が発生する日も金額も、労働が発生する時間も不規則になりがちです。

つまり、一定リズムで暮らす会社員だからこそ、その中に、自分の意思で一定の「投資の時間」を確保できるのです。平日の勤務時間以外、休みの土日を存分に活用できるのは会社員の大きな強みだと思います。

また、「自分の代わりがいる」のも会社員ならでは強みです。個人で仕事をしていたら、自分が働けなくなることは即収入を失うことを意味します。会社員の場合、そうはなりません。極端な話、会社員は自分が仕事をしなくても給与がもらえるので困らないのです。

上司が「おまえの代わりなんていくらでもいるんだ」などと部下に言ったら、いかにもパワハラですが、そう言えるくらい組織がしっかりしている会社のほうが、じつは頼りになります。会社員としての収入があるからこそ、気持ちに余裕を持って不動産投資にも臨めるわけです。

「既存の人脈」も会社員の強みです。若手時代、異業種交流会によく行きましたが、3分の2は個人で仕事をしている人たちでした。仕事につながる人脈を一からつくらなければならず、必死なのです。会社員には、すでに社内外に会社の一員として築いたネットワークがあるので、そうした人脈づくりには、それほど苦労しないでしょう。

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