男女で明暗分かれたプロゴルフ2015

求められる絶対的スターの存在

石川遼選手。なんだかんだ言っても日本ゴルフ界の顔だ(写真:日刊スポーツ/アフロ)

2015年の日本のプロゴルフ男女ツアーのスケジュールが決まった。新聞やテレビの報道でご存知の方も多いかもしれない。重要なのは「試合数」と「賞金総額」。ツアーの栄枯盛衰が、その数字に現れるからだ。天気予報でいえば、女子は「快晴が続きます」、男子は「冬型の気圧配置が少し緩むでしょう」といったところだろうか。

女子は、史上最高を更新した。2015年は3月第1週から始まり、11月最終週まで全37試合。毎週のようにトーナメントが開催される、空いているのは7月の2週間のみで、選手も大変だ。

女子の賞金総額は史上最高

注目の賞金総額は、33億3300万円。史上最高額を突破した。会見した日本女子プロ協会会長の小林浩美会長も笑顔を隠せず、会場全体がウキウキした雰囲気。女子プロゴルフのトーナメントがスタートした1968年には年間2試合で賞金総額95万円。物価の違いはあるものの半世紀近くで約3500倍。企業でいえば急成長に当たるのだろうか。

女子ツアーの賞金総額が30億円を超えたのは2006年から。試合数も3試合増えて32試合になった。宮里藍がアマチュアでミヤギテレビ杯に勝ったのが2003年で、翌2004年プロ入りした。新しくトーナメントを開催しようとすれば、最低でも1年はかかるので、トーナメントを主催しようという企業が「宮里効果」に目をつけたことになる。

宮里に引きずられるようにして、横峯さくらをはじめ20歳そこそこの選手たちがツアーで活躍を始めるのもこの頃。若い女の子のゴルフに、ファンも増えたので、企業の思惑はあたって、トーナメントの広告効果も上がったことだろう。テレビコマーシャルでも宮里はもちろん、多くの女子プロゴルファーが企業の「顔」として出演していた。

歴史は繰り返すというが、女子ゴルフ界では1983年に試合数が初めて30試合を超える32試合になった。賞金総額も1985年に初めて10億円を超える12億円あまりになっている。岡本綾子が樋口久子の時代を超えて賞金女王になったのが1981年。1982年に本格的に挑戦した米女子ツアーで初勝利を挙げている。

81年には20試合だったから、岡本が賞金女王になって2年で12試合も増えたことになる。岡本に引きずられるように、大迫たつ子や森口祐子といった同世代や少し若い世代の女子プロゴルファーも台頭した。飛び抜けたスターの出現が、ツアー全体の「経済的価値」を押し上げるのは、宮里の場合も同じだ。

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