カシオ、「常識破り」カメラが生まれたワケ

カメラ屋じゃないからできるカメラがある!

カシオが14年9月に発売した「FR-10」。自撮り以外にもさまざまな用途で使われている

今まで常識だった「構えて撮る」というスタイルから撮影者を解き放つ――。2014年9月にカシオ計算機が発売したコンパクトデジタルカメラ「EX-FR10」。円形のカメラ本体と、液晶画面の付いたコントローラは分れており、無線で操作ができる。本体を遠くに置いたり、衣服に付けたりしてもコントローラの液晶から写りを確認して撮影ができるため、今までとは違うアングルや構図で撮影することが可能だ。

常識を打ち破るべく生み出されたFR-10は、まだ発売して日が浅いが「初速は想定以上」(同社)。使われ方も、当初の想定通り「自撮り」のほか、棒の先に取り付けて屋根裏や排水溝の中を撮影するなど、小さくて頑丈という特性を生かした意外な使われ方もしているという。

 中国では「神の自撮りカメラ」に

実はカシオが"変わり種カメラ"を出すのはこれが初めてではない。11年にはレンズと液晶を独立して回転させることができる「EX-TR100」を発売した。当初はいろいろな撮影方法を楽しめる「フリースタイルカメラ」として米国や欧州で売り出したがほとんど売れなかった。しかし、欧州における購買層のかなりの割合が中国人だったことから試しに中国で販売したところ、自撮りカメラとして大ヒット。「自拍神器(神の自撮りカメラ)」として知られるようになった。

こうした変わり種のヒットにより、カシオのコンデジ事業は好調に推移している。日本のコンデジ出荷台数は10年に1億台を超えていたが、スマートフォン普及が進む中、13年には4500万台に半減。多くのメーカーがコンデジ事業の赤字に苦しむ中、カシオでは14年3月期に黒字転換。15年3月期には営業利益率10%をうかがうほどの“優等生”となっている。

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