どうしたニコン、足引っ張るカメラ事業

コンパクトはスマホ、一眼レフはキヤノンにやられた

第1四半期は大幅減益、通期下方修正したニコン。足を引っ張ったのはカメラ事業

「カメラ事業が持ち直し、増益維持」という期初の業績見通しは、第1四半期に早くも下方修正を迫られた。

ニコンは8月7日、2015年3月期第1四半期(4~6月期)決算を発表。4~6月の業績は売上高が1774億円、営業利益は35億円、純利益は36億円。前年同期比で見ると、売上高が前年同期比25%減、営業利益が41%減と、大幅な減収減益だ。これを受けて、同社は通期の業績を下方修正。売上高を当初計画比400億円減の9000億円、営業利益を同100億円減の530億円とした。

不振の要因は何と言っても、売上高の7割以上を占める、カメラ事業の悪化に歯止めがかからないことである。販売台数で見るとスマートフォンに侵食されつつあるコンパクトデジタルカメラ(コンデジ)が前年同期比4割減。さらにニコンの主な収益源である、レンズ交換式カメラも同3割減。これを受け、ニコンは通期のカメラ販売台数の見通しを引き下げた。カメラ不調の理由としては市場縮小もあるが、「市場の縮小以上に販売台数が落ちこんでいる」(牛田一雄社長)と、事態はより深刻だ。

カメラの不振は市場縮小以上

カメラ事業が市場縮小を上回るマイナスに至った理由は何か。決算説明会では大きく2つの理由が挙げられた。

一つはコンデジ戦略が裏目に出たこと。スマートフォン(スマホ)による侵食を受け、カシオ計算機や富士フイルムホールディングスをはじめとしたデジカメ他社は、ローエンド機種から早々に撤退。ニッチ向けの高性能機種に特化する差別化戦略をとった。一方、ニコンはローエンド機種からハイエンド機種まですべての機種をそろえる、フルラインナップ戦略を堅持。その結果、スマホによる影響をまともに受けた。

二つ目は一眼レフ市場における競争環境の異変だ。これまで一眼レフ市場はニコンとキヤノンがほぼ半々で分け合う膠着状態が続いていた。しかし今年に入って、キヤノンがシェア拡大に大きく舵を切る。その影響について、伊藤純一副社長は、「欧州、特にドイツを中心に価格攻勢を仕掛けられ、競争環境が悪化した。その影響で台数を落としている」と説明した。

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