出張帰りに1杯飲める! 新幹線で潤う北陸 3大シンクタンクが読む2015年の日本<第2回>

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北陸新幹線は、どんなインパクトをもたらすのか?(写真:ゆうじ / Imasia(イメージア))
 2014年も、残すところあと1カ月強――来年はどんな年になるのか、そろそろ気になり始める頃だろう。そこで、日本を代表する3大シンクタンクであるみずほ総合研究所、三菱UFJリサーチ&コンサルティング、野村総合研究所に、6回にわたって、2015年の日本を予測してもらう。
 第2回を執筆するのは、『2015年 日本はこうなる』を上梓した三菱UFJリサーチ&コンサルティングの主任研究員、妹尾康志氏。北陸新幹線長野~金沢開業のインパクトを解説する。 

移動時間短縮で出張族も飲食をもっと楽しめる

2015年の経済社会を予測したハンドブック。日本と世界の経済情勢や金融市場・商品市場の動向のほか、産業・企業経営・職場・地域・ライフスタイルに至るまで、多方面の最新トレンドを86のキーワードで解説する。

2014年度中とされていた北陸新幹線の金沢延伸。8月27日のJR東日本とJR西日本の共同リリース「北陸新幹線 長野~金沢駅間開業に伴う運行計画の概要について」(以下、「運行概要」)で、2015年3月14日開業と正式に発表されました。北陸を走る初めての夢の超特急は、地域にどのようなインパクトを与えるのでしょうか? 観光面を中心にみていきたいと思います。

まずは、移動の所要時間の大幅な短縮が注目されています。「運行概要」によれば、最も速い「かがやき」は、東京から富山まで2時間8分、金沢まで2時間28分。現在の上越新幹線と特急はくたか号を乗り継ぐのと比べ、富山で約1時間、金沢で約1時間20分の短縮です。

所要時間は航空機を利用した場合と比べても大幅に短くなり、移動で疲れたくない出張族にとってはうれしいところ。また、家族連れで移動するファミリーにとっても、子どもの体力や集中力の持続時間を考えれば、1時間以上の短縮という数字はインパクト大でしょう。

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