京丹後市の野菜を大阪へ支援。その意図とは?
坂之上:京都府京丹後市では、大阪の生活困窮者の方へ農業支援をされていると伺いました。
中山:そうなんです。西成のNPO法人釜ヶ崎支援機構と組んで、うちの市で採れたタマネギとジャガイモを差し上げています。
坂之上:ええと……市長、正直に感じたことを感じたままに聞いてもいいですか(笑)?
中山:はい。
坂之上:京都府の京丹後市が、府をまたいで大阪の生活困窮者を助けるっていう政策が唐突すぎて、よくわからないんですけど。
中山:そうですか(笑)?
坂之上:これ、自分の市とはぜんぜん関係のない地域支援ですよね? 個人でやるならわかりますけど、市とか県で、そういう境界線を超えて具体的なことをやっていくのは、なぜそんなことするんだ? とか、いろいろ非難されたりしませんか?
中山:ええ。おっしゃる通りです。実は、この政策はね、大阪の生活困窮の方々への支援でもあるのですけれど、京丹後の方の中で、いろんな事情で働かずに引きこもられている方に働いていただいて、普通の生活に戻っていただく、そういう支援でもあるんです。
坂之上:引きこもりの方々への支援?
中山:ええ。京丹後市の中の、働きに出ることが困難になっている方々に、この取り組みに参加していただいています。市民の方から農地を提供していただき、これまで引きこもっていたけれど、外に出てみたいと思う方と共に農業する。
坂之上:あぁ、そういう意図なんですね。
中山:働く意味をさらに開拓していただく場を、設定するわけです。
坂之上:働く意味の設定?
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