ご存知の方も多いとは思うが、中国では、一般に普及している通信網を使ってフェイスブックやツイッターへのアクセスができない。政府の規制により、接続が制限されているからだ。
中国のネット制限状況をモニタリングしているサイト「グレートファイア・オルグ」で調べてみると、フェイスブックもツイッターもブロック率は100%。つまり、いつでも接続できない状況なのだ。
9月30日からはインスタグラムが使えなくなった
しかもこの政府による規制は、どんどん強化されている。象徴的なのは、6月までは普通に繋がっていたLINE。7月から全く繋がらなくなった。現地駐在日本人の間にも、日本とのやりとりでLINEを使っていた人が多く、話題になった。
そして、今回の香港のデモに際して、また一つ、この規制リストに名を連ねたインターネットサービスがある。インスタグラムだ。9月30日からアクセス不能となっている。筆者の近くにも、これまでインスタグラム経由でフェイスブックに投稿をしていた人がいたが、それももうできなくなった。
ここまでの話は、日本でもご存知の方が多いだろう。中国ってそういう国でしょ、との一言で片づけてしまうこともできるかもしれない。しかし、なぜそのような規制を行うのか、についての深い分析はあまりない。そこで、今回は、規制を行う理由について、少し大胆に考えて見たい。邪推の域に入っているところもあるかもしれないが、何しろ情報が取れないし、私はそんな政府の裏まで知るような人間ではないので、ご勘弁を。
結論から言うと、私は、このネット規制、本当に「情報統制」だけが目的なのかと疑っている。「情報統制」だけが目的と考えると符合しないことがいくつかあるからだ。
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