テレビで「話題」の人気寿司店をメッタ斬り! 「客をナメているとしか思えない、これで1人6000円は許せない」
N君:前々回は大手回転寿司チェーンのA店(「回転寿司の実力は『イカ』に出る!」)、前回は同じく大手回転寿司チェーンのB店(「ヤバすぎる『某100円回転寿司』の裏側」)を取材しました。今回から2回にわたって「回らない寿司」を取り上げます。昔ながらというか、カウンターがあって職人さんが握ってくれる店です。
河岸:この店は、テレビにもよく登場する「話題」の寿司店だからか、すごい人気だね。平日の5時過ぎだというのに、もう満席に近い。
N君:築地という土地柄のせいか、外国人などの観光客も多いですね。全国に支店もあるので、さぞかし儲かっているんでしょう。
河岸:「ネタが新鮮で、店の雰囲気はそこそこ高級、それでいて値段はリーズナブル」というのが、この店に対して多くの人がもっている印象だよね。でも、本当にそうなのかな?
N君:またまた。まだ何も食べてないのに、どうしてそういうことを言うんですか(苦笑)。
河岸:だって店の前、見た? 職人たちが白衣のままで平気で外に出て、タバコを吸っていたでしょう。魚をさばくエプロンをつけたまま出ている人もいた。当然、長靴もはいたまま。
N君:飲食店では、よく見かける光景じゃないですか。なぜそれがいけないんですか?
河岸:口に入るものを扱う仕事をしているわけでしょう。そのままの格好で外に出たら、不衛生極まりない。外にはノロウイルスをはじめ、菌やウイルスがウヨウヨいる。そういうのを、生モノを扱う厨房に持ち込む危険性もあるわけだから。
N君:またそんな堅いことを言って……(笑)。
河岸:いやいや、それは最低レベルの衛生管理で、食品工場ではみんなやっている常識だよ。外に少し出るだけならまだしも、白衣を着たままタバコを吸うなんて論外。白衣に灰が飛んだらどうするの?
N君:確かに刺身を扱う寿司店で、白衣やエプロンのままタバコを吸うのは、ちょっと違和感がありますね……。そういう「細部」に、早くもこの店の「実力」が出ているというわけですか。これから食事ってときに、あんまり聞きたくない話だなぁ(笑)。
ここは東京・築地にあるテレビで「話題」の某人気寿司店です。おかげさまで新刊『「外食の裏側」を見抜くプロの全スキル、教えます。』がベストセラーになっていることもあり、続編執筆のための“市場調査”で、編集者のN君(34歳)と一緒に足を運びました。
「1人5000円はするような、昔ながらの『回らない寿司屋』は、回転寿司よりもいいネタを使っているのだろう」「テレビによく登場する『人気寿司店』なら、なおさらおいしいのだろう」と思っている人も多いと思います。実際、この店も普通に食べればおよそ1人5000円、ドリンクを含めれば1人6000円はする店です。回転寿司の2~3倍の値段はするわけです。
そういう店は、はたして回転寿司以上の「おいしさ」があるのか? 寿司職人が握る寿司は、アルバイトが握る回転寿司と、何がどう違うのか?
今回は、テレビで「話題」の人気寿司店の「知られたくない裏側」を公開します。
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