大都市郊外の働く母は「モールと生きる」 百貨店はもういらない!? モールですべてが事足りる

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たまった用事を一気に済ませたい

流山おおたかの森S.C

W子さんが利用しているモールはこれだけではない。自宅は流山市にあり、最寄り駅は流山おおたかの森。家から徒歩3分の場所に、「流山おおたかの森S.C」(ながれやまおおたかのもりショッピングセンター)がある。こちらは日常的に利用する「庭みたいなモール」だ。

「中にイトーヨーカドーが入っています。近所にスーパーが8店舗ぐらいあるから、別にヨーカードーじゃなくてもいいんですけど、おおたかの森にユニクロとか、いろんなテナントが入っているので、結局、なんだかんだいって、ついでに寄っていこうってなっちゃう」

このように「面倒くさいから」「ついでに」という心理を起こさせるのが、ショッピングモールの強みである。「高島屋フードメゾンという、デパ地下フロアみたいなのもドンと入っていて、『RF1』的なお総菜とか、『ヨックモック』的なお土産も買えます」。

さらに、病院や美容院、ネイルサロン、整体、市役所の出張所まで入っている。

モール内のネイルサロンを愛用

「共働きで忙しいので、平日にたまった用事を土日に一気に済ませたいんです。ひとつの用事のために出かけたくない。戸籍謄本とかを取るために、わざわざ遠い市役所まで行く必要がないし、ネイルサロンも利用しています。ちなみにネイルサロンの価格は、テナント料が高いからか普通の店の2倍なんですが、遠くの店に行くのが面倒くさいから出費には目をつぶります」

生活のすべてのニーズを一度に満たしてくれる。今どきのモールは、車やお墓まで売っているらしい。

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