リクルート、アジアで急成長の「秘密」

現地トップが語る、ライバルとの大激戦に勝つ戦略

 ついに株式上場を申請したリクルートホールディングス。その同社がアジアで人材紹介ビジネスを加速している。以前は独資で各国に現地法人を設立、拠点を構えるケースが多かった。だが、最近は点在する大手人材会社買収で事業規模を拡大する動きが目立つ。背景にはこの地域を「点」と「面」の視点で狙う戦略があった。同社のアジア戦略と市場のトレンドについて、リクルートHD執行役員兼RGF HR Hong Kong Limitedプレジデントの葛原孝司氏にシンガポールで話を聞いた――。
リクルートRGF HR Agent Singaporeのオフィス。左がアジア戦略の総責任者、葛原孝司氏

リクルートは昨年、経営幹部層を対象としたエクゼクティブサーチ会社としてはアジア最大級のBó Lè Associates社(香港)を4月に、そして同じくインド最大級のひとつであるNuGrid Consulting社を8月にそれぞれ買収した。今年4月にはタイにも新たに現地法人を設立し事業を開始。現在までにアジアにある同社の人材紹介ビジネスの拠点は、日本を除けば10の国と地域、26の都市にまで拡大している。

各国を「点」で、アジアを「面」でとらえる戦略

同社が人材紹介ビジネスで初めてアジアで海外進出を果たしたのが2007年、場所は中国。これまでに香港、上海、蘇州、北京、天津、大連、広州、深圳の8拠点でサービスを提供してきた。しかし、ここ数年急速に広がっているチャイナプラスワンの流れを受け、多くの日系企業が東南アジアに進出している。リクルートもクライアントの海外展開を人材の面からサポートするべく、東南アジア、インドと拠点を拡大してきた。

企業と求職者を対面でつなげる人材紹介ビジネスというのは、どこの国においても基本的にはドメスティックなビジネスだ。日本に比べれば他の国との地理的・心理的な距離が近い東南アジアでさえ、基本的には現地の人材を採用することが圧倒的に多い。しかし、「経営者は、国ごとを“点”でとらえた戦略だけでなく、東南アジアを“面”としてとらえた戦略の構築が必要になる。人材採用面でもそれは同じ」だと葛原氏は話す。

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