学校英語は「イタい間違い」だらけ イェール大学流、最強の英語勉強法(4)

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 前回に引き続き、今回も『世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法』の著者・斉藤淳氏(J Prep斉藤塾代表、元イェール大学助教授)と『世界の経営学者はいま何を考えているのか』の著者・入山章栄氏(早稲田大学ビジネススクール准教授、元ニューヨーク州立大学バッファロー校助教授)との対談をお送りする。
 日本の英語教育がはらむ問題から、学術的な知見をマーケットや一般層に落とし込んでいくことの大切さまで、話題はさらに広がっていく。
 (聞き手:東洋経済オンライン編集部/撮影:野村光)


■第1回「なぜ日本のインテリは語学オンチなのか?
■第2回「日本人よ、「語学マゾ」は、もうやめよう
■第3回「英語の壁を超える人、超えない人
(右:斉藤淳氏/左:入山章栄氏)

英語上手な「謎のチャイナガール」!?

入山:斉藤さんの本(『世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法』)を読んで共感したのが、「学校で教わる英語ってけっこうウソが多い」というところです。たとえば「had better=~したほうがいい」なんて習いますが、向こうにいると「これ、おかしいな」と感覚的にわかってきます。ほかにもネイティブの会話のなかで、「あれっ? 習ったのとなんか違う」ということはたくさんありましたね。

斉藤:けっこうウソを教えられていますよね。had betterは「~したほうがいい」どころか、実際にはかなり強いニュアンスがありますから、うっかり使うとギョッとされます。

中学・高校で英語を教えている先生方は自ら怖い体験とかをしていないわけで、ちょっとした英語の間違いで、どういうことが起きるかをわかっていない。実際、向こうで授業をする立場になると、自分のクビがかかるような事態がいっぱいあるので、切迫感というか切実感が違いますよね。

入山:こういう状況は日本だけなのでしょうか? たとえば韓国、中国、台湾などではどうなのでしょう。アメリカに行くと中国人とか韓国人の、特に若い女性なんかで、めちゃめちゃ英語がうまい子がいますよね。「君は留学か何かしてたの?」と聞いても、全然、そんなことなくて。あれはどうしてなのでしょうか?

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