スズキ、ディーゼルエンジン開発に本腰

インドでのシェア拡大へフィアット頼みから脱却

「いつまでも、フィアットに頼っているわけにもいかないものですから」(スズキの本田治副社長)――。

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自社開発した小型車用のディーゼルエンジン

スズキがシェア4割超を握るインド市場でのさらなる拡大に向け、エンジン、トランスミッションなど、車の“心臓部”の自社開発を加速している。同社は8日、排気量0.8リットルの小型車用ディーゼルエンジンの自社開発に乗り出すと発表した。1年以内にインド市場に投入する。

現在はイタリアの自動車大手フィアットと技術ライセンス契約を結び、スズキのインド子会社であるマルチスズキで排気量1.3リットルのディーゼルエンジンを製造しているが、それは今後も続ける。

インドの自動車市場は、ガソリン車よりもディーゼル車の需要が大きい。最大の理由は燃料の価格差だ。徐々に差が縮まっているとはいえ、現在もガソリンの価格に対し、ディーゼル車の燃料である軽油の価格は3分の2程度。マルチスズキでガソリンエンジン、ディーゼルエンジン両方の仕様をそろえる「スイフト」、「エルティガ」などの車種では、購入者の7割がディーゼル仕様を選んでいる。

小型車用のディーゼルエンジンがなかった

ところが、マルチスズキの年間販売台数全体に占めるディーゼル車の割合は、3割にとどまる。スズキが持つ1.3リットルのディーゼルエンジンではサイズが大きく、「ワゴンR」や「アルト」など、近年人気が高まる小型車でガソリン仕様車しか販売できていないためだ。

ライセンス契約を結ぶフィアットのディーゼルエンジンのラインナップには、0.8リットルクラスがない。ディーゼルエンジンを自社開発することで、ラインナップを増やし、取りこぼしていた顧客の獲得を狙う。

スズキが自社開発を進める2気筒0.8リットルのディーゼルエンジンは、フィアットの技術を基に製造してきた4気筒のエンジンと比べると、小型化しやすく低コストで製造でき、燃費も改善できる。一方で、車体に伝わる振動が大きくなるというデメリットがある。この課題のクリアに向けて、試作や試乗を繰り返し、「何とか乗用車にしても買っていただけるだろうという付近まで来ている」(本田副社長)という。

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