日米金融政策の格差から、ドル円は105円へ

敏腕アナリストが分析する為替相場

2013年4月の「黒田緩和」から1年が経過。今後のドル円相場は米国経済の回復だけでなく、日銀の金融政策にも注目。バークレイズでは、7月の追加緩和を予想(撮影:尾形文繁)

米国経済の回復強まる一方、日本は追加緩和へ

今年のドル円相場を見ると、年初に105円台半ば近辺までドル高・円安が進んだ後、悪天候の影響を受けた米国経済の減速や中国、ウクライナなどの新興国に対する懸念の高まりを受けて、一時101円を割り込んだ。

だが、2月以降はおおむね101~103円台のレンジで推移している。今後のドル円相場を見るうえでは、(1)米国経済の回復、(2)日銀の金融政策、(3)新興国情勢が焦点となろう。バークレイズでは、米国経済の回復基調が徐々に強まるなかで米FRBがQE3(量的緩和第3弾)減額で金融緩和縮小を続ける一方、日銀が7月決定会合で追加緩和に踏み切ると見ており、こうした日米金融政策の方向性の乖離から、ドル円相場が夏場にかけて105円程度まで上昇すると予想している。

米国では悪天候要因で経済指標が市場予想を大幅に下回る状況が続いていた。例えば、非農業部門雇用者数は昨年9月~11月の平均+22.5万人から昨年12月~今年2月は+12.9万人に減速した。実際、バークレイズが算出する「データ・サプライズ指数」(各種経済指標の結果が市場予想に対して平均でどれだけ上振れた/下振れたかを測定する指標)は、2月半ばに一時リーマン危機以来のマイナスに陥っていた。

足元は市場の目線も下がってきたことから「マイナスのサプライズ」は解消されているが、今後は悪天候の影響が徐々に剥落するなかで米国経済が満を持して回復に向かうかどうかが最大の焦点となる。

バークレイズは、4月4日発表の3月米雇用統計について、非農業部門雇用者数を前月比+22.5万人(2月は同+17.5万人)、失業率を6.6%(2月は6.7%)と、改善を見込んでいる。悪天候の影響が後退するなか、今後の米景気の強さを見るうえでも焦点となろう。米国経済の堅調さが確認され、米金利の上昇圧力が強まれば、全般的なドル高基調が徐々に強まっていく公算が大きい。

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