アコーディアがぶち上げた「究極の焦土作戦」

ゴルフ場を切り売り、筆頭株主レノから自己株買い

アコーディアの鎌田社長

ゴルフ場保有・運営最大手のアコーディア・ゴルフが、「保有」では最大手の座から陥落する。

アコーディアの鎌田隆介社長は3月28日、保有するゴルフ場133コースのうち90コースを売却する方針を発表した。ゴルフ場をBS(バランスシート)から切り離し、ゴルフ場の「運営」に特化する戦略に軸足を移すことが、今回の決断のポイントだ。その背景には、いったい何があるのだろうか。

アセットライト化を推進

スキームの流れを説明すると、次のようになる。8月上旬、ゴルフ場保有子会社の株式をSPC(特別目的会社、別途設立)に譲渡したうえで、そのSPCに対する出資持ち分をシンガポールで組成・上場するファンド(ビジネストラスト)に譲渡。アコーディア側は、その譲渡金額を受領すると同時に、SPCからゴルフ場90コースの運営を受託する。

90コースの譲渡により、アコーディアは最低でも1117億円以上を受け取る(それ未満の場合は譲渡を中止)。また、同社は今回のスキームでパートナーになる大和証券グループから、やはり8月上旬をメドに新株予約権付きローンで200億円を借り入れる予定だ。

これら1300億円以上の資金を使い、アコーディアは、当のビジネストラストに対して25%超出資するほか、直近で900億円前後に上る銀行借り入れを一部返済して圧縮、さらに自己株式の公開買い付けを450億円以上の規模で行う。一連の施策の実施については、6月下旬に開催されるアコーディア定時株主総会での承認が前提となる。

以上のように仕組みは複雑だが、一言でいえば、肥大化したゴルフ場の資産(アセット)を切り売りしていく「アセットライト」化を行うということだ。3月28日に会見した鎌田社長は「アセットライトで資産をリストラすることこそが、株主価値の向上を可能にすると確信している」と強調した。

しかし、株式市場の反応は今のところ鈍い。アコーディアの新スキームが一部で報じられた27日には株価が一時、リーマンショック以来の高値となる1480円までハネ上がる場面もあったものの、正式発表された28日には終値ベースで前日比66円安の1277円と下落した。会社発表では自己株式の公開買い付け価格が1400円に想定されているにもかかわらず、それを下回る水準になってしまった。

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