エクストリームスポーツのアクションをスポーツマンの視点で記録できる小型カメラ、ゴープロは、そのうち普通名詞になってしまうのではないかと言われている。
ちょうど「クリネックス」がティッシュペーパーの、「ゼロックス」がコピーの、そして「グーグル」が検索の意味を指す普通名詞になったように、ゴープロはこれまで観客側からは見られなかった、臨場感あふれる画像を共有できるようにすることを意味する。そんな普通名詞が生まれそうなほど、ゴープロはユーザーに愛され、そしてまれな社会的、経済的なイノベーションを起こす可能性のある製品と目されているのである。
たった70グラム、スポーツしながら撮影可能
ゴープロは、片手の中に入るほど小さなカメラである。本体の重量は70グラムほど。ケースを付けても140グラム以下だ。価格は200~400ドルと手ごろ。それでいてプロ並みの高画質の写真やビデオ撮影が可能で、Wi-Fiでスマートフォンやタブレットのアプリとつながり、遠隔からコントロールすることもできる。
何といっても軽量なので、もともとはサーファーやスキーヤーなど、スポーツを楽しむ人々が身に付けて自分のアクションを撮影し始めた。それまでは海岸や山の下から撮影する以外になかったアクションだったが、ゴープロがあればサーフィングならば波のトンネルを抜け、スキーならば滑走する斜面のスピードの興奮を画像に残すことができる。そして、観る人はまるでそれを追体験するようなリアルな臨場感を、味わうことができるようになったのだ。
新しい視点もどんどん開拓された。最初は、腕に巻き付けたり、ヘルメットに付けたりするだけだったのが、サーフボードの先端にセットしたり、ボートの底に取り付けたりして、これまで見たこともないような視点から、スポーツの一面を知ることができるようになった。
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