「若者の○○離れ」はアラフォー世代が最初!
今どきの若者という枕詞に続く言葉と言えば、「アルコールを飲まない」「クルマに乗らない」「ブランド物を買わない」の3つ。いわゆる若者の世界3大消費離れがよく取りざたされる。でも、これらは振り返って考えてみると、自分を含む団塊ジュニア世代が大人になった頃に言われた文句であると記憶している。
つまり、どれも自分たちの世代に突きつけられた問題なのだ。どおりで聞き覚えがある気がしていた。そう、現在「アラフォー」と呼ばれる俺たち団塊ジュニア世代は、「消費をしない若者」の最初の世代だったのだ。
クルマの新車売れ行きが、右肩下がりを始める1992年は、まさに1973年生まれ、つまり団塊ジュニアのど真ん中世代が、免許を取り始めた時期に当たる。「ぜいたく消費をしない世代」。それも当然で、だって世に出る以前にバブルは崩壊していたんだから。
お酒に関しても同じ。ビール消費量が最大になったのは1994年のこと。今のアラフォーが20歳になった頃にピークを迎えて、そこから減少が始まったのだ。
つまり、若者3大消費離れはウソではない。データ的にも正しいのだ。ただし、それが当てはまる世代は、今の若者ではなくアラフォー世代だというだけのことだ。
かつて20代前半に「消費しない世代」というレッテルを張られたアラフォー世代を20年経った今の時代からさかのぼってみると、また別の「消費のあり方」を見いだすことができるかもしれない。僕は最近刊行された『アラフォー世代の憂鬱』という本の中で、「繰り返し消費」ということについて書いた。本の中では、ビールやJポップをめぐる話も書いているが、ここでは「機動戦士ガンダム」を例に取り上げよう。
ガンダムに関しては、当初の子ども時代にバンダイから発売されていたプラモデルをはじめ、名場面解説ムック、カップヌードルのおまけ、シャア名言集本、ボトルキャップ、DVD、Blue-rayボックスといった具合に、ありとあらゆる場面、年代でわれらアラフォー男子は消費させられてきた。
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