北海道庁が目論む「観光列車」に足りないもの JR北海道は観光用車両を新造するべきか?
現在、北海道では観光列車を運行する計画が進んでいる。
今のJR北海道には、先行する「ななつ星in九州」「TRAIN SUITE 四季島」「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」といった超豪華車両に伍する車両を造る体力がないのは、誰もが知るところだ。
そこで北海道が主導して、どのような観光列車を走らせるとよいかという「観光列車旅行者動向調査事業」が立ち上がり、全3回のモニターツアーが企画された。すでに2回実施されているが、11月上旬に行われた2回目に筆者が同行し、道が目指す観光列車の可能性を見聞きしてきたので、ここに報告する。
ツアーは最短17分で売り切れ
道がプロポーザル方式で公募した同調査事業を受託したのは、日本旅行北海道と道銀地域総合研究所のコンソーシアム。使用車両や列車ダイヤの調整を経て、日本旅行がモニターツアーを発表したのは9月12日のことだった。日本旅行といえば、道南いさりび鉄道で昨年から走らせている人気観光列車「ながまれ海峡号」(7月8日付記事「『日本一貧乏な観光列車』が人気を集めるワケ」で紹介)が思い浮かぶ。このユニークな観光列車を走らせた日本旅行だけに、モニターツアーでも何かと仕掛けがあるものと期待が高まった。
発表されたツアーは3回5コースで、内容は以下のとおり(宿泊を含むコースの料金は2人1室の場合)。
大地の恵み体感1泊2日最北への旅路・宗谷本線
ノースレインボー使用【旭川発~稚内~旭川着、片道バス使用】
Aコース 往路列車+復路バス観光コース 募集80人
Bコース 往路バス観光+復路列車コース 募集80人
道東ハイライト・感動本線ふれあいの旅・2泊3日
クリスタルエクスプレス使用(根室・釧網・石北本線)
3日目 Aコース サロマ湖 / Bコース 丸瀬布いこいの森 募集各40人
2018年1月27日(土) 釧路発~網走着・日帰り 募集80人
2018年1月28日(日) 網走発~釧路着・日帰り 募集80人
いずれもクリスタルエクスプレス使用 9800円
1回目と2回目は、9月15日の15時に同時発売となったが、1回目は23時間で売り切れ、2回目はなんとわずか17分で売り切れる大人気となった。
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