「JR北海道を助けて」…JR東日本の株主が要望

発足30年の株主総会は混乱なく終えたが…

東京駅に続き、品川―田町間の大規模開発が控えている(写真:gandhi / PIXTA)

JR東日本(東日本旅客鉄道)の株主総会が6月23日に東京都内で開催された。今年は国鉄が分割民営化されJRが発足して30周年という節目の年。株主からは国鉄改革の意義を問う質問が相次いだ。

株主から「発足30年の所感」について問われると、議長を務める冨田哲郎社長から指名された深澤祐二副社長が「会社発足後の好景気、バブル崩壊後の低金利など幸運に恵まれた」と回答した。

しかし、30周年関連ではJR東日本自身の30年の経営を振り返るというよりも、むしろ「JR東日本は過去30年間で経営が悪化したJR北海道(北海道旅客鉄道)を支援すべきではないか」という質問が目を引いた。

車両の共同開発などの支援は行っているが…

JR東日本はJR北海道への支援を行っていないわけではない。販売施策の共通化といった営業面、車両の共同開発、人材の派遣など多岐にわたる支援を行っている。ただ資金面での支援、あるいは経営への参画といった抜本的な施策には踏み込んでいない。これが物足りなく映るのかもしれない。

株主の質問に対して、JR東日本は「地域密着が分割民営化の原点。JR北海道は自身の責任で再建するというのが国鉄改革の理念」としたうえで、「観光面での連携など、できることはサポートする」とした。

JR東日本がJR北海道に対して抜本的な支援を行わないのは、JR北海道の経営リスクを肩代わりすることで、自身の業績に悪影響が出ることを嫌ってのことだろう。利益追求を使命とする機関投資家はこうした姿勢を歓迎するに違いない。では、個人株主は利益を削ってでもJR北海道を助けるべきと考えているのか。そこまで踏み込んだ株主の発言はなかった。

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