山手線が「住みたい沿線」で首位になった理由 10年で坪単価倍増の駅が出現、下町も人気
JR山手線は東京、新宿、渋谷、池袋、上野といった都心の主要なターミナル駅を結ぶ。その他のJR線や私鉄からこれらのターミナル駅で乗り換えて、山手線沿線にある通勤先に向かうという人は多いだろう。
山手線はオフィスビルの林立する都心の移動路線だ。そんな山手線沿線に住むというイメージは湧きにくいかもしれない。しかし、不動産・住宅サイト「suumo(スーモ)」の「住みたい街ランキング」では、2016年の路線別1位は山手線だった。自由が丘や田園調布を抱える東急東横線、吉祥寺が人気のJR中央線を上回る。
駅別では恵比寿がトップ
駅別で見ると1位の恵比寿を筆頭に、6位目黒、7位池袋、8位新宿、9位東京と、上位10駅のうち半数の5駅を山手線が占める。2010年は6位新宿、7位恵比寿、8位池袋の3駅のみのランクインだったが、「沿線に住みたい路線として山手線の評価が高まっているのは間違いない」と、不動産コンサルティング会社・トータルブレインの杉原禎之専務は指摘する。
杉原氏が山手線沿線の新築マンションの坪単価を2015年1月~2016年9月の平均価格と2000~2005年の平均価格で比較したところ、6割以上も上昇しているという結果になった。ちなみに東急田園都市線、小田急線、東武東上線など私鉄各路線では同時期に3~4割しか上昇していない。
駅別で見ると違いはさらに顕著になる。山手線の駅別で新築マンション坪単価の上昇率を見ると、トップは御徒町の113%。その坪単価437万円は、JR中央線の荻窪や三鷹、田園都市線の三軒茶屋や池尻大橋といった人気の高い街の坪単価を上回る。ちなみに2000~2005年当時は、御徒町の坪単価はこれらの街よりもずっと下だった。
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