JR北海道「自身のリストラ」の進展度合いは?

札幌駅ビル株売却、新型車両断念し資金捻出

JR北海道自身のリストラも問われている(撮影:吉野純治)

赤字経営と巨額の安全投資に耐えきれず、JR北海道が存続の危機に瀕している。2018年度までは国による総額1200億円の支援措置が得られるが、その後何も手を打たないと2020年度末までに資金ショートのおそれがあるという。

経営の先行きについて島田修社長が以下のように説明する。

「毎年約180億円規模の経常赤字(単体)が見込まれ、しかも安全に関する設備投資が減価償却費を100億円ほど上回る。単純計算で毎年280億円の資金不足。180億円の経常赤字にメスを入れないと、借金しても返せないし、借金すらできない」

広々としたロビーが打ち合わせスペースに

事態の打開を図るため、JR北海道は昨年11月に路線網を見直す方針を発表した。「当社単独では維持することが困難な線区」として、札沼線・北海道医療大学―新十津川間、根室線・富良野―新得間、留萌線・深川―留萌間の3線区についてバスへの転換を打ち出すとともに、宗谷線・名寄―稚内間、根室線・釧路―根室間など8線区については、鉄道を維持する方策について地元と協議したいとする。

路線網の見直しとは路線廃止、あるいは路線は維持されるにせよ費用の一部を自治体に負担してもらうことを意味する。いずれにしても利用者にシワ寄せがいく。JR北海道としては地元の反発を無視して強引に進めるのではなく、協議し合意の上で進めていく方針だ。

むろん、JR北海道自身も資産売却やコスト削減など、取り得る方策はすべて取らないと、地元の合意は得られない。では、JR北海道は、これまでにどのような経営改善策を打ってきたのか。その答えを知るために札幌市の本社を訪ねた。

JR北海道の本社ビルは札幌駅から1駅離れた桑園駅に隣接している。総工費62億円が投じられ1995年に竣工。9階建てでグレーと琥珀色の外観は「北海道のリーディングカンパニーとしての重厚さも打ち出した」と、社史に誇らしげに記されている。

1階ロビーは吹き抜けでかつては地元住民向けにコンサートが定期的に開催されていたほど広い空間だ。だが、今やその面影はない。スペースの半分近くがパーティションで細かく仕切られた打ち合わせスペースに変身していた。

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1976年に創業し、90年代の渋カジブームを牽引したビームスが今も元気だ。創業以来赤字知らず。40年、最先端を走り続けられる秘密は何か。設楽洋社長への独占インタビューを掲載。