原発事故から2年半。「避難」に奪われた命 東京オリンピックと終わらぬ悲劇
地震・津波よりも多い「震災関連死」
復興庁は今年3月末、避難や長引く避難生活などで命を落とした「震災関連死」の認定者数が1383人だと公表した。その後も増え続けており、8月末現在までの福島県内の震災関連死者数は1539人で、地震や津波による直接死者数の1599人に迫っているという事実も、東京オリンピック開催のニュースの影で報道された。申請中が109人。確実に直接死者数を上回る見込みだという。震災関連死の大半は60歳以上の高齢者だ。
特別養護老人ホームや養護老人ホームへの取材によると、2回以上もしくは県外への避難を経験した11の高齢者福祉施設では、平均して例年の2.4倍の利用者が1年以内に亡くなっている。
原発事故をはじめとした巨大災害が起こった際に、自力では避難できない高齢者たちをどう安全に避難させるのか。3.11の教訓は2年半後の今に生かされているのだろうか?




















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