株主総会議事録から見える、東電のホンネ

希薄な加害者意識、除染は「お客様対応」と無責任発言も

議長を務める下河邊和彦・東京電力会長(中央、撮影:尾形 文繁、以下同)

東京電力の株主総会が6月26日に、国立代々木競技場第一体育館(東京・渋谷区)で開催された。日本史上最悪の原発事故を引き起こしてから3度目となる同社の株主総会には2090人の株主が参加。電力改革を求める東京都や脱原発を求める株主などから、15に上る株主提案が提出され(うち1議案は総会の途中で取り下げ)、3時間41分にわたる議事が行われた。しかし、株主提案はすべて反対多数で否決された。 

出席者以外は詳細わからず、情報公開姿勢に疑問

その中には「株主総会の公開」を定款に盛り込むべきとの議案もあった。いわく「株主総会は報道関係者に議場を公開し、インターネット等で審議の生中継を行う」「すべての発言を記載した詳細な議事録を作成し、公開する」。提案の理由として、東電が実質国有化を受け入れたことから、「ステークホルダー(利害関係者)は株主だけではない。今後は全国民注視の下で決すべきである」と提案者は提案理由をこう述べている。

だが、東電の取締役会は同議案に反対の意思を表明。「株主総会の審議の中継等につきましては、株主のみなさまのプライバシーを害するおそれや自由な討論の制約となるおそれがあることから、ご提案の規定を定款に設けることは適当でないと考えます」などと反対理由を述べた。

そのうえで「冒頭から監査報告までの模様を当社ホームページでライブ配信していること」「議事録については、法令に基づき、議事の経過の要領等を記載し、本店および支店に据え置いていること」などを理由に、前出の株主提案を「定款に設ける必要はない」とはねつけた。

一方、報道陣にはテレビモニター画面および音声が公開されたものの、「録画・配信はご遠慮願います」「ICレコーダにより録音した音声データの放送・配信はご遠慮願います」などという張り紙が掲示され、厳しい制約が設けられた。

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