新入社員は「最初の配属先」で一喜一憂するな 会社は配属先をどのように決めているのか?

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もっとも、組織の都合に左右されていることも少なくないという。たまたま欠員があって、そこに新人を投入するケースがある。さらには、低迷する部署を変える起爆剤として、とんがった新入社員をあえてその部署に配属するケースもあるという。

「いずれにしても言えるのは、会社はすべての新入社員に期待しているということ。期待できない社員だったら、最初から採用しません。1年目の時点で、幹部候補生を選り分ける会社もあるかもしれませんが、大部分の会社は、新入社員は横一線。平等にチャンスを与えようとしているものです」(磯マネージャー)

希望の部署に配属されても安心することなかれ

重要なのは、配属に関して一喜一憂しないこと。希望の部署に配属されなかったからといって、目の前の仕事に集中しなければ、のちのち希望の部署に異動するチャンスを失ってしまうだけだ。

「逆に、希望の部署に配属されたからといって、“一喜”もしないほうがいいですよ。気を引き締めて、仕事に取り組みましょう」と磯マネージャーはアドバイスする。

社会人のキャリア形成はまだまだこれから。まずは目の前の仕事をきっちりこなしていくことが大切だ。

杉山 直隆 オフィス解体新書・代表

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すぎやま なおたか / Naotaka Sugiyama

1975年生まれ。専修大学法学部卒業後、カデナクリエイト入社。ビジネス誌やビジネス書、企業の社内報・PR誌の執筆・編集を主に手がける。2016年に独立(屋号:オフィス解体新書)。社会人インターンシップ情報を紹介するブログメディア「30歳からのインターンシップ」を立ち上げ、取材活動をしている。共著に『課長・部長のための労務管理 問題解決の基本』『図解&事例で学ぶ入社1年目の教科書』『クイズ商売脳の鍛え方』など。

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