米株式、オバマケア代替案否決なら変調?

トランプ相場はいったん終了するのか

 3月22日、米医療保険制度改革(オバマケア)代替法案が23日に議会下院で採決されるのを前に、株式市場の雲行きが怪しくなってきた。NY証券取引所で撮影(2017年 ロイター/Lucas Jackson)

[ニューヨーク 22日 ロイター] - 米医療保険制度改革(オバマケア)代替法案が23日に議会下院で採決されるのを前に、株式市場の雲行きが怪しくなってきた。

トランプ政権が同法案を下院で通過させることができなければ、減税など成長押し上げ策の実現を巡る不透明感が高まり、「トランプ相場」が「トランプ・タントラム(かんしゃく)」に一変しかねない様相だ。

著名投資家でダブルライン・キャピタルを率いるジェフリー・ガンドラック氏は「代替法案が通過しないか、採決が延期された場合、トランプ相場の先行きには大きな疑念が生じる」と警告した。

昨年11月の大統領選でトランプ氏が勝利して以来、米国株が上昇してきたのは、同氏が掲げる経済政策を上下両院の過半数を制する与党・共和党が迅速に後押しするとの見立てからだったが、今やそうした期待は後退してしまった。

オバマケア代替法案で共和党内の足並みがそろわない状況を見た投資家は、他の政策でも同様の事態が起きると考えている。

ベテラン投資家として知られるブラックストーン・アドバイザリー・パートナーズのバイロン・ウィーン副会長は、特に減税案について新たなトラブルの種が出てくるようなら、株価は調整局面に陥りかねないとの見方を示した。

ウィーン氏は「(オバマケア代替法案を巡る)共和党内のごたごたが減税問題に影を落としている。減税は実質国内総生産(GDP)を上向かせる財政刺激策の柱とみなされてきたが、GDPが改善しなければ企業利益も増加せず、株式市場の足場はもろくなる」と指摘した。

ストラテジストは何週間も前から、市場がトランプ氏の経済政策には何も問題がないというシナリオを織り込む展開に警鐘を鳴らしてきた。折りしも、S&P総合500種の予想利益に基づく株価収益率(PER)は18.1倍と2004年以降の最高水準近くにある。

投資家やストラテジストの話では、8年続く強気相場が直ちに脅かされるとは見込まれないとはいえ、株価が5─10%下落するリスクはある。カンバーランド・アドバイザーズのデービッド・コトク最高投資責任者は「ミニ・タントラムのように見える。トランプ氏はオバマケア代替法案の下院採決に自らの命運がかかるようにしてしまった。もし下院を通過しないと市場はショックを受ける」と述べた。

ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ傘下のUS SPDR部門のマイケル・アローン最高投資ストラテジストは、代替法案が否決されれば、これまで株価が非常に短期間に急伸してきた点を踏まえると5%の調整は不合理な事態ではない、と説明した。

(Megan Davies、Rodrigo Campos記者)

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