フランスの学校は「保護者の負担」が少ない

PTA活動は、やりたい人が積極的に参加する

フランスの幼稚園や学校では、母親も働いていることを前提として、行事などが実施される。一方、PTA活動は日本以上に主体的に行われるようだ(写真:Goodluz / PIXTA)

春が近づいてきた。子どもの卒園・卒業、入園・入学の準備に忙しい思いをしている人も多いのではないだろうか。トートバッグを手作りしたり、持ち物一つひとつに名前シールを貼ったりという手間のかかる作業もあるし、卒園式や入学式用に親子それぞれ服を用意する必要もある。平日に実施される式典に出席するために、仕事を調整して休みを取らなくてはならない場合もある。

フランスには、卒園式も入学式もない

私がかつて滞在していたフランスでは、学校の年度が変わる秋に、日本ほどの慌ただしさはなかった。まず、入園・入学グッズを手作りする必要はない。さらに、卒園式や入学式といった式典がないので、そのための準備をする必要もない。幼稚園を卒園した日も、小学校に入学した日も、普段と同じように夕方まで授業があった。

平日の昼間に親が参加する必要のある行事が催されることはなく、授業参観も、運動会や学芸会もなかった。保護者会は年度の初めに1度だけで、土曜日に開かれる。行事といえば、仮装行列や学校内を見学できる学校開放、年度の終わりの「ケルメス」と呼ばれるお祭りのようなものなどがあったが、すべて土曜日に実施される。

子どもが通っていた公立幼稚園・小学校では、同級生の母親のほぼ全員が仕事をしていた。働く女性が多いフランスで幼稚園も学校も、両親が共働きであることを前提としているから、親の負担が軽減されているのだ。

行事に限らず、日頃から親のやるべきことは少ない。緊急連絡網もなかった。日本の学校では、緊急連絡網を回すために大変な思いをすることがある。不在の家庭があると、次の家庭、そのまた次の家庭と何軒も電話をかけなくてはならない。不在の家庭には、後から電話をかけ直す。フランスの学校でこんな連絡網はなかったが、大きな支障はなかった。ある朝、学校へ子どもを連れて行ったら、「暖房が故障したため、今日は休校」といきなり知らされたことはあったが……。その場合も、預け先の都合がつかない家庭の子どもは学校で預かっていた。行事が少ないので、お便りも少ない。目を通すべき書類が少ないというのは、やはりありがたいものだ。

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