「有無を言わさずやらされる」「無駄な仕事が多い」など、いろいろと不評を買っているPTA活動ですが、今年の春、その根幹を揺るがす変化が起きそうです。
それが、PTAへの「個人情報保護法」の適用です。
これまでは、保有する個人データ数が5000以下の事業者は適用除外とされてきたのですが、今年の5月30日から施行される「改正個人情報保護法」では、この適用除外がなくなります。そのためPTAを含め、同窓会や自治会、中小企業や店舗等々、あらゆる団体・事業者が、個人情報保護法の適用を受けることになるのです。
では、それでPTAがどう影響を受けるのか? ずばり「保護者全員がいつの間にかPTA会員」という現状が、大きく変わりそうなのです。
まずは、現状のPTAがどんなふうに成り立っているかを説明しましょう。
なぜ入会申し込みをしていないのに会員になるのか
家電量販店でもNPOでも、世の中にある一般的な団体・事業者は大抵、入会申し込みを受ける際に、その人の名前や連絡先などの個人データを得て、それで会員名簿をつくっています。
ですから、入った覚えのない団体の会員になるようなことは、普通は起こりません。
ところがPTAでは、入会申し込みをしていない保護者が、子どもの入学と同時に、自動的に会員として扱われることがよくあります。
しかし、加入の意思を聞かれないため、学校とPTAが別の団体であることを知らない人や、PTAを絶対に入らねばならない団体だと思っている人も、いまだに少なくありません。
そのため、さまざまな事情で活動が難しい人たちが、加入を強いられていることもあります。
なぜ入会申し込みがないのにPTAは会員(名簿)を獲得できるのかというと、「学校の名簿が、PTA会員名簿として流用されているから」です。
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