日立、"絶好調"鉄道ビジネスの課題

英国最大計画で追加受注獲得も、気は抜けず

英国の鉄道史上最大規模となるビックプロジェクト、都市間高速鉄道車両置き換え計画(IEP)。昨年7月に総事業費5500億円を受注していた日立製作所が、さらなるビジネスの拡大に向けて動いている。

総事業費は5500億円→8800億円に

日立は7月18日、IEPに関連して、英国の運輸省から車両270両を追加受注したと発表した。昨年7月に車両596両の車両製造と27年間半の保守契約を獲得しており、合計866両を受注したことになる。総事業費は当初の45億ポンド(5500億円、昨年7月時点)から58億ポンド(約8800億円)へ膨らんだ。昨年7月に日立が打ち立てた日本の鉄道輸出額の最大金額を、自ら更新したことになる。まさに“絶好調”だ。

IEPとは、運行開始から30年以上が経過した英国の幹線高速鉄道の最大1400両を置き換えるプロジェクト。ロンドンを起点に東へ伸びる路線と、西へ延びる2つの路線があり、路線距離1000キロメートルを走る。英国政府が老朽車両の置き換えをさらに増やすと決めたら、追加受注も期待できる。

ここまでの道のりは長かった。日立は英国で1999年から受注活動を開始していたが、初受注を獲得するまでに2度の失注を経験している。新幹線に代表される日本の鉄道の信頼性は世界でも認められていたが、英国でも同じ信頼性を確保できるか疑問視されたことから、現地で日立は「ペーパートレイン」と揶揄されていたぐらいだ。

このため現地でプロジェクトマネージャーを採用し、日本のエンジニアと融合を進めるといった試行錯誤の末、2004年に高速鉄道「クラス395」の案件を受注にこぎ着けている。ちなみに09年に運行開始したクラス395は、2012年のロンドンオリンピック時にロンドン中心部と五輪会場を結ぶ路線として活躍し、好評を得ている。

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