なぜ「ホテルといえばヒルトン」なのか? もはや外資とは思えない、親近感

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――出店の方向性としては、たとえば今は東京にしかないコンラッドを大阪や名古屋へ出す。あるいはヒルトンを多店化して、地方都市だとか、都内でも新宿以外で山手線内にもっと出すとか。

いまは最上位のコンラッドを上回るウォルドーフが上陸か(写真はコンラッド東京)

リンク:すべてやりたいですね(笑)。ただ、ひとつ個別ブランドの話をしますと、ウォルドルフ アストリア・コレクション。これはニューヨークを拠点とするラグジュアリーブランドです(編集部注:ヒルトンの最高級ブランドで、各国の国賓が軒並み宿泊している)。ぜひ東京地域にも一軒を、という思いはあります。

具体的な計画は今のところありませんが、ウォルドルフは上海でも成功していますし、北京でも新たに開設中です。東京も検討できたらいいなと思っています。

そのほかには、やはりヒルトンブランドがない広島や札幌へ建てるとか、あるいはすでに展開済みの都市にもう1軒出すとか。ヒルトンがある大阪や名古屋、東京へダブルツリーを出してもいいと考えています。

とにかく、ブランドの浸透率を高めることが重要です。日本では、ヒルトン・ワールドワイドが持っている10ブランドのうち4ブランドに集中していきたいと思っています。

――東南アジアでは5年間で5万室超、170軒以上のホテルを出す計画があるとか。そんなに膨大なマーケットがあるのですか?

ソーパー:それだけの需要があると信じています。アジア・太平洋地域全土にわたって幅広くカバレッジしていく予定です。キー・ドライバーは中国本土で、170軒中120軒は中国本土です。

「いったい何軒ホテルを建てるんだ」と聞かれることもありますが、中国には人口が13億人おり、200万人以上の居住者がいる都市が80あるとの情報もあります。経済のファンダメンタルズやビジネスのダイナミクスを見ていれば、心配はいりません。五つ星、六つ星のホテルが上海に何軒もいるのか、と心配する声もありますが、上海の6分の1の面積しかないパリで、アコー・ホテルはグループで350軒もホテルを建てている。

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