世界の富豪たちは今、何に悩んでいるのか

顧客条件は最低1億円!プライベートバンク社長に聞く

金融資産1億円以上の富裕層が住む国として、世界2位にランクインする日本。実は金持ちが多く住む国だ。

中でも、富裕層が必ず利用するサービスに資産管理、運用、私生活まで個別にケアをしてくれるプライベートバンクがある。1999年に東京に進出し、日本で唯一、スイスの伝統的なプライベートバンクサービスに特化しているロンバー・オディエ信託株式会社。客になるには、最低1億円以上の金融資産を持つことが条件だ。六本木・泉タワーの最上階に位置し、東京タワーを見下ろす優雅なオフィスで、同社のノルベール・ジュエ社長に話を聞いた。

日本の市場は魅力的

――日本は確かに1億円以上持つミリオネアの富裕層は多いですが、プライベートバンクを使う富裕層の平均的な資産である10億円以上を持つビリオネアがほとんどいません。それでも日本の市場は魅力的ですか?

確かに日本にはビリオネアが少ない。富が法人化されている場合が多いからだ。しかも、同族経営の会社の場合、多くの家族や親戚、いろいろな関連会社を設立し、富が複雑化している。個人がどれほどの富を持っているか、というのが見えにくい。アメリカのように個人的に何十億円以上を所有しているということがないのだ。

それでもなお、日本のミリオネアの数は世界で2位。アメリカ、中国、欧州にも決して見劣りしない。日本に進出する理由は充分にある。

また、日本経済は失われた20年と言われてきたが、ビジネスに熱心で積極的な人が多く、今までも成功者を多く生み出してきた。

日本という国に進出するにあたって強く感じたのは、「日本はスイスと似ている」ということだ。

ほかのアジア諸国、たとえばインドや中国のような国は、新しく金持ちが生まれていて、まだ「資産を守る」という思考には至っていない。何世代にもわたって、富を保有し続けると、「短期的にいかにカネを増やすか」ではなく、「いかに次の世代へ富を継続させるか」ということを考えるようになる。その点が中国やインドにはなく、日本やスイスなどに伝統的に根づいている「富への価値観」ともいうべきことだろう。

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