なぜ再燃?各地で「社歌」が盛り上がるワケ

ハードメタルからロック、ラップまで!

なぜ今、再び「社歌」なのでしょうか?(写真は1月5日の社内イベントで社歌を歌うクラブンの社員たち)
今、社歌がブームだという。昨年公開された映画『海賊とよばれた男』でも、主演の岡田准一さんらが、「国岡商店社歌」を熱唱するシーンが胸を熱くするとして評判になったが、現代でも中小企業を対象とした「社歌コンテスト」が活況を呈するなど、注目を集めている。
人の気持ちを高揚させたり、和らげたり、1つにしたり、さまざまな力を持つ「歌」。この「歌の力」を企業に活用しようと、かつてさまざまな企業が「社歌」を導入したが、なぜ今再び「社歌」なのか。現代の社歌事情を探った。

「小松菜に聞かせる、メタル社歌」で、農業革命

農業革命を社是に掲げる、千葉県の農業生産法人ベジフルファーム。社歌「小松菜伐採」は、聴く人を圧倒するハードメタルだ。力強いドラム音に続き、韻を踏んだシャウトが続く。

メタルバンド「オリンポス16闘神」のリーダーでもある、ベジフルファーム取締役の長山衛さん。同社の社歌「小松菜伐採」を熱唱する(写真:ベジフルファーム提供)

作詞・作曲を手掛けたのは、同社取締役の長山衛さん(42)。演奏は、自身も参加するメタルバンド「オリンポス16闘神」が担当した。歌詞に込めたのは、農業界の実情と過酷さ。一方で曲調は、社員たちが元気や勢いが出ることを意識して作成し、昨年1月に完成した。

ところが、出来上がったメタル社歌は難易度が高すぎて、社員のほとんどが歌えないという。古来の「社歌」のイメージでいうと、全社員で斉唱するという印象があるが、歌えない社歌とはいったい……。

長山さんに聞くと、同社の社歌は、たとえ社員が歌えなくても十分に意味があるという。というのも、もともと制作のきっかけは、社の雰囲気づくりでも社員の一体感の醸成でもない。同社が年間400トン生産する、小松菜の「聴育」のためだ。

小松菜にメタル音楽を聴かせて育てる。

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