日本が「競馬先進国」であるこれだけの理由

国際化が加速する中、世界でトップを争う

2016年末に千葉・中山競馬場で開催された第61回有馬記念。2着になったキタサンブラック、3着になったゴールドアクター、優勝したサトノダイヤモンド(左から)が、激しく競い合いゴールに向かう(写真:共同通信社)

2016年12月25日。競馬ファンの一年を締めくくるレースである有馬記念が千葉県船橋市の中山競馬場で行われた。競馬の枠を超えて、日本の年末を代表する国民的イベントの1つになっていると言っても過言ではないだろう。

競馬ファン以外では、ご存じでない方が多いかもしれないが、実は有馬記念は世界一馬券が売れるレースだ。

馬券売上高で世界一のレース「有馬記念」の熱気

2016年の有馬記念の全国の馬券売り上げは約449億円で、15年ぶりに400億円の大台に乗せた前年から7.9%も増えた。年間数多くのレースが行われるが、有馬記念はその中で最も高いグレードに格付けされている「GⅠ」レースの1つ。2012年から4年連続の売り上げ増で、約452億円を売り上げた2007年に迫る水準まで戻してきた。JRA(日本中央競馬会)の売り上げが近年、上昇傾向にあることを象徴する結果となった。

2016年の有馬記念はレースも白熱した。実力馬同士の決着となり、菊花賞を制した1番人気のサトノダイヤモンドが、天皇賞・春とジャパンカップを制した2番人気のキタサンブラックを「ハナ差」で差し切ってGⅠレース2勝目を挙げた。3着は3番人気で連覇を狙ったゴールドアクター。有馬記念で1番人気、2番人気、3番人気が順番に上位を占めたのは3頭のイニシャルから「TTG」と親しまれたテンポイント、トウショウボーイ、グリーングラスが死闘を繰り広げた1977年以来、実に39年ぶりのことだった。

まさに、強い馬が力を出し切った名勝負。1着賞金が3億円のビッグレースは、賞金の額に恥じないすばらしい内容だった。勝ったサトノダイヤモンドは菊花賞に続くビッグタイトル。騎乗していたフランス出身のクリストフ・ルメール騎手は一昨年からJRA所属の騎手となり、3年連続のリーディングジョッキー(最多勝利騎手)を狙う戸崎圭太騎手と最後まで激しく争った。外国人として初めてJRAの通年免許を取得し、この勝利が年間187勝目。戸崎騎手とはわずか1勝差に泣いた。ルメール騎手がレース後に涙を見せたのは、さまざまな込み上げるものがあったからだろう。

レースの賞金の5%は騎手に、80%は馬主に配分されるが、2着のキタサンブラックは、騎手は日本が誇るスーパージョッキー武豊騎手、そして馬主は演歌界の大御所・北島三郎さんが代表を務める大野商事ということもあって、競馬ファン以外にも名を知られる馬になった。馬にも人間にもドラマがあり、それがレースを通じて見事に発揮された。敗れたとはいえキタサンブラックは最もレースを盛り上げた存在だった。

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