これが菅原道真の怨霊!妖怪たちと涼む夏

怖いようで、愛らしい

いよいよ本格的な夏到来。と言えば、花火、スイカ、妖怪の季節だ。東京・日本橋の三井記念美術館「大妖怪展――鬼と妖怪そしてゲゲゲ」には、鎌倉時代の絵巻から水木しげるの原画まで、個性豊かな妖怪たちが集っている。

妖怪行列の正体は、台所道具

『百鬼夜行絵巻』狩野元仙方信筆 江戸時代 個人蔵 (8月4日まで展示)

夜の闇にぞろぞろと妖怪が現れ、太陽が上るとあわてて退散する。その様子を描いたのが「百鬼夜行絵巻(ひゃっきやぎょうえまき)」だ。

京都の大徳寺真珠庵には、室町時代に描かれたという「百鬼夜行絵巻」がある。江戸時代には、その絵巻の模写がいくつも作られた。この「百鬼夜行絵巻」もそのひとつ。江戸幕府の御用絵師、狩野元仙方信が写したものだ。

妖怪には鬼、怨霊、動物が化けたもの、山姥など、さまざまなタイプがいるが、これは台所道具の妖怪たち。

右から見ていくと、鍋ややかんを火にかけるときに使う五徳、矢を入れる道具「うつぼ」、てんびんに台所用具をぶら下げているのは鍋。隣にいるのは釜と釜のふた。鉢のようなものをかぶった妖怪もいれば、天狗のような妖怪は鼓を打ち、頭に経典をつけている。

道具類はよく妖怪になったようで、古道具たちを描いた『付喪神絵詞(つくもがみえことば)』という絵巻も今回展示されている。

歳末のすす払いで捨てられた古道具たちが、「長年仕えてきたのに」と憤慨して妖怪になる。みんなで京都の船岡山の後ろの長坂の奥に住み、都に行っては悪事を働いて、飲んだり歌ったり遊興にふけっていた。しかし結局は懲らしめられ、剃髪して仏門に入り、成仏する。ほほ笑ましくもちょっと切ないストーリーだ。

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