米大統領選挙でドナルド・トランプ氏の勝利が確定した。トランプ氏はこれまで、反資本主義・反グローバル主義の過激発言を繰り返して、世界を驚かせてきたため、11月9日の東京時間で大統領選の開票が進み、トランプ氏優勢が伝えられると、日経平均は下げ足を速め、前日比919円安の1万6251円まで売り込まれた。
ショックを緩和した勝利宣言の「3つの内容」とは
ただし、トランプ氏がその後行った大統領選「勝利宣言」の内容は、とりあえず株式市場に好感される内容で、ショックを緩和する効果があった。以下がその抜粋だ。
1)すべての共和党、民主党の党員に対して、米国の国民として団結することを訴えたい。
2)すべての国と共通のグラウンドを持ち、良好な関係を築いていきたい。
3)高速道路・橋・トンネル・空港・学校・病院といった社会インフラを再建する。インフラ再建で何百万人の雇用を生み出したい。
これまでの過激発言、「イスラム教徒の米国への入国を禁止する」、「メキシコとの国境に壁を築く」、「中国からの輸入品に45%の関税をかける」などとは異なる前向きな国づくりを目指す内容といえる。
トランプ氏のこれまでの「過激発言」には選挙向けのパフォーマンスがかなり含まれていたと考えられる。ただし、大統領に決まっただけで、暴言癖が急におさまるとも考えにくい。これから過激発言をどれだけ修正できるかは、未知数だ。しばらく、トランプ氏の発言に世界の金融市場が振り回される展開が続きそうだ。
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