学歴は「社会階層」を上がる手段
今回もアメリカ留学を目指す若者のために、アメリカの学歴社会の話を書かせてもらう。
前回は、アメリカが日本以上の「超学歴社会」であり、学歴によって属する社会階層が決まる「階級社会」の国だということを説明した。
だから、単に「英語力をアップさせたい」、あるいは海外で「自分探しをしてみたい」などという考えで、安易に留学すると失敗する。
これは、娘がインターナショナル・スクール在学中に、教師からも、先輩父兄からも言われたことである。
「西海岸に行くならあまり意識しなくてもいいでしょうが、東海岸、とくにニューイングランドに行くなら、考えておいたほうがいいでしょうね。プレップから来ているWASP(ワスプ)の生徒と留学生ではまったく違いますから」
かつて、ハーバードなどのアイビー各校は、WASPの子弟の高等教育機関だった。だから、それ以外の階層の若者は入れなかった。しかし、いまではあらゆる人種、階層の若者に門戸を開き、学歴獲得は完全な実力争いになった。その結果、世界中から留学生が集まるようになり、最近では中韓の学生が異常に増えている。
彼らは、社会階層の階段を上がるために、寸暇を惜しんで勉強している。そんな中に、階層意識が薄い日本人がポンと飛び込んだら、どうなるだろうか?
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