米大統領選「ヒラリーで決まり」は早すぎる

なぜ米国の選挙は今も平日の火曜日なのか

ヒラリー候補はTV討論が終わった後も重要州のオハイオ州へ。日本人は米大統領選の裏舞台をもっと知らなければならない(写真:AP/アフロ)

なぜ米国では投票日が今でも火曜なのか

突然で恐縮だが、アメリカの大統領選挙は必ず11月の初旬に行われる(今年は8日)。厳密には第1月曜日の翌日、つまり火曜日に行われる。ただし第1火曜日とは限らない。今年のように11月1日が火曜日だと、第1月曜日の翌日は8日までずれ込んでしまうわけだ。

何を言いたいかと言うと、選挙参謀たちにとって、このズレは侮れないのだ。寒暖の差が激しく、天候が不安定な11月は、わずか数日のズレが投票率を大きく左右するからだ。

では、多くの先進国では選挙は日曜日に行われるのに、なぜアメリカは火曜日なのか。諸説ある中で有力なものを紹介しよう。一定年齢層以上の読者の方しか知らないが、昔NHKの「大草原の小さな家」で見たシーンが参考になる。つまり、移動に時間がかかった時代、日曜日は教会に行くので都合が悪かった。そこで月曜日に馬車で移動し、万全を期して、火曜日に投票したというものだ。

「古き良きアメリカ」だからというのかもしれないが、時代も時代だ。なぜいまだに習慣を変えないのか。過去、民主党が変更を試みたが、共和党の反対にあっている。共和党が反対した理由はいうまでもない。民主党支持層に、選挙に参加して欲しくなかったからだ。

そもそもアメリカで選挙権が完全に国民に平等に行き渡ったのは1965年だ。ケネデイ兄弟が頑張り、後を受けたジョンソン大統領が実現した。当事は民主党支持層の労働者には余裕がなく、低賃金の仕事を抱えながら火曜日に投票に行くのは厳しかったのである。共和党はその状態を保ちたかったということになる。

ただし今となってはどうでもいい。期日前投票が出来るようになり、今回も民主党とヒラリー氏陣営は期日前投票に注力している。その成果があり、期日前投票は民主党が優位だった。

だが、ここに来て共和党も猛追している。10月17日の段階だが、フロリダとノースカロライナは共和党が民主党を上回っているようだ(代表的な参考資料はこちら)。

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