9月に入って北朝鮮は5度目の核実験を行った。今年に入ってから2度目で、観測された震度は同国の核実験としては過去最大の大きさとなった。北朝鮮の愚行に国際社会はどう対応すべきなのか。
北朝鮮の報道は信頼できないが、今回の実験は単なる核実験とは異なり、兵器のテストをうかがわせる内容だった。韓国の当局者が指摘しているように、今年中にさらなる実験を行う可能性もある。
北朝鮮は最近、核実験の強度を上げただけでなく、潜水艦からの発射や多段式ロケットなどの弾道ミサイルのテストも行っている。現在開発中のあらゆる兵器をどこにでも打ち込めるシステムの完成を目指していることに疑いの余地はない。
協議開始を求める声もあるが
国際社会はこうした実験を非難してきたが、これまでのところ、成果は上がっていない。北朝鮮にも国際社会の側にも歩み寄りの姿勢が見られないため、北朝鮮はさらに大胆になっているようだ。
ニューヨーク・タイムズ紙に寄稿したジョエル・S・ウィット氏や、国際連合大量破壊兵器廃棄特別委員会(UNSCOM)の主任査察官を務めたスコット・リッター氏ら一部の専門家は、今こそ同国との協議を開始すべきと主張している。
そうした提案の背景には、協議を始めなければ「多くのものを失ってしまう」との理屈がある。とはいえ北朝鮮は、米国が米韓合同軍事演習の停止などに応じないかぎり、一切の協議に入ろうとはしないはずだ。
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