飛行機に乗り遅れる旅客の姿も
今年の夏休み期間中、東京・羽田空港ではある問題が発生していた。国内・国際線の各ターミナルビルに直結する駐車場の大混雑だ。合計で約1万3000台を収容する5つの駐車場すべてで満車状態が目立ち、飛行機の出発に乗り遅れてしまった旅客の姿も見られた。ピークは8~16時頃。最大3時間以上の待ち時間となる日もあった。
以前から、ゴールデンウイーク(GW)やお盆の帰省ラッシュ期間、年末年始などのいわゆる繁忙期にこのような現象がみられたが、この夏休みについてはお盆に限った話ではなかった。8月下旬の夏休み最後の平日までかなり混み合った状態が続いたのだ。「空前の大混雑」と言ってもいい。
ターミナルビル直結の駐車場は、複数の運営主体がある。国内線第1ターミナル北側の「P1」(2351台)と第2ターミナルの南側の「P4」(2425台)は日本空港ビルデング、国内線第1ターミナル南側の「P2」(2343台)と第2ターミナルの北側の「P3」(2450台)は財団法人空港環境整備協会、そして国際線ターミナルの駐車場(3000台)は東京国際空港ターミナル(TIAT)だ。
空港の駐車場を使うのはみずからが飛行機に乗る旅客と、家族・知人などの送迎や空港のレストラン、展望デッキなどに遊びにくる一時利用者に大きく分けられる。個人的にも羽田空港の駐車場をよく使う筆者から見て、自家用車を停めて旅立つ人のほうが多いように感じる。
その旅客数はかつてないほどに増えている。羽田空港は2014年春に国際線の発着枠を大幅に拡大。国土交通省東京空港事務所によれば、2015年の年間旅客数は前年比3.5%増の7532万人と開港以来最多となった。
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