楽園ハワイ、3年後に迫る「価格競争」の熾烈

JALの牙城を航空各社が虎視眈々と狙う

ホノルル国際空港に駐機するハワイアン航空の「A330」。同社は日本路線で攻勢を強める

常夏の島、ハワイ。年間約150万人が日本から訪れる、海外旅行の定番だ。今年のお盆休みも多くの観光客でにぎわった。

その人気ぶりは例年以上だ。日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)のハワイ行きの予約率は90%を超える超満員。しかも、この状態は夏休みに限ったことではない。米ハワイ州観光局によれば、日本とハワイを結ぶ全路線の搭乗率は今年1〜5月で90.5%と、前年同期と比べても約5%上がっている。日本人観光客の6割はリピーターで、近年は離島の観光需要も高まっている。

旅行先としての魅力が上がった

人気の理由は主に二つ。一つは純粋に旅行先としての人気が上がったこと。欧州や東南アジアで多発したテロ、伝染病のリスクが少ないため、「旅先として存在感が増した」(エイチ・アイ・エス関東業務事業部の猪腰英知グループリーダー)。もう一つはSNSや芸能人のブログなどを通じ、「パンケーキなどの食をはじめとして、絶えず何かしらのブームが生まれている」(JTBワールドバケーションズの遊佐司・ハワイ部マネージャー)ためという。

旅行会社間の競争も熾烈だ。ツアー客向けの現地巡回バスは、各社ごとに用意するのが当たり前。中心部ワイキキには各社がサービスデスクを置く。「まさに投資合戦になっている」(猪腰氏)。

その反面、航空会社の供給座席数は、需要に追いついていない。シェアトップのJALは2010年の経営破綻以降、供給を抑え、座席の単価を上げる戦略を取っており、席数は減少傾向。年間200万人超の日本人がハワイを訪れた1990年代後半には、2階建てのジャンボ機「B747」を何便も運航したが、過度の価格競争を引き起こした反省がある。

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